みなみじゅうじ座(南十字星)は南天の星座としておなじみですが、日本国内でも沖縄以南なら、空の条件が良ければ地平線すれすれに見ることができます。5月中は21時~22時ころ、春の星座のからす座と同じころに南中(南の空に最も高く昇ること)します。みなみじゅうじ座の東側に見える、明るい二つの一等星、ケンタウルス座のα星、β星も手がかりになるでしょう。
みなみじゅうじ座のα(アルファ・Alpha)星にはアクルックス(Acrux)、β(ベータ・Beta)星にはベクルックス(Becrux)、γ(ガンマ・Gamma)星にはガクルックス(Gacrux)という名前が付けられていますが、それぞれ十字架を表す‘Crux’と、Alpha、Beta、Gammaを組み合わせた名前になっています。みなみじゅうじ座は、ヨーロッパの人々が船で南半球に乗り出した15世紀の大航海時代以降に作られた新しい星座です。北半球の歴史の古い星座の星々とは違い、星の名前も近代的な感じがしますね。
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